平穏の片隅

哀しみをかかえて生きていく。

正しく生きない

とある人(最初、偉い人と書こうと思ったが何を持って偉いとするけどのか、権威があれば偉いのか、偉いの定義がわからなくなったのでとある人とした)が新しい道を歩もうとする私たちにこんな言葉を贈った。 「多様な生き方が認められるようになったけれども…

にんじんしりしり

にんじんしりしりは沖縄の郷土料理だ。郷土料理といっても家庭でよく作られるものだから、お雑煮のように各家庭によってバリエーションが豊富である。 私は一人暮らしをするようになって、母から作り方を教わった。にんじんしりしりは簡単かつ水分が出ないの…

無力な愛

夢を見た。 実家で飼っている犬の耳が遠くなり、 どんなに呼びかけても私の声が届かないという夢。 朝起きたら涙で顔はぐちゃぐちゃで、「これは夢だ」と何度も自分に言い聞かせた。 私がそのような夢を見たのはきっと、数日前の出来事が起因しているにちが…

カレーを更においしくするひと手間

カレーはおいしい。だけどひと手間かけると更においしくなる。 私の恋人は無類のカレー好きだ。 こだわりが強いのではなく、カレー味であれば何でもおいしそうに食べる。私はその無類のカレー好きにどうやったらもっとおいしく食べてもらえるか毎回少しずつ…

可愛くないと気付かされた日

可愛くなりたい。多くの女性が感じたことのあるであろう感情をギリギリと噛み締めた。昨日、来年住む地域を散策していたら近くの大学で学祭が行われていて軽い気持ちで足を運んだ。大学はおしゃれで道行く女子大生はみんな垢抜けて綺麗で細くて、彼女たちと…

京都駅で購入した駅弁のはなし

先日、恋人の実家に行ってきた。恋人の実家は福島にあり、関西からは新幹線を乗り継いで半日ほどかかる。ちょっとした旅行だ。 当日、恋人は駅でにんまりしてこう言った。 「あれ?もうお昼だ!駅弁を買うしかないな〜」 こら!わざとらしいぞ! 恋人は大の…

賞味期限の切れた思慕

友人が鬱病になった。友人と言っても多分その関係は破綻していて、確認したわけではないけれど、おそらくきっと彼女は私のことをもう友人だとは思っていない。ただ私は彼女のシニカルな冗談やアイロニーが好きだった。 彼女は賢くて鋭い感性を持っていて繊細…

夏に観たくなる映画4選

今日は「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」について書こうと思う。 「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」といってもざっくりしているかなと思うので、 夏に ・ときめきたいとき ・泣きたいとき ・ドキドキしたいとき ・笑いたいとき この4つの気持ちに観たくなる…

晩夏の約束

もうすぐ夏がおわる。 いつの間にか秋めいてきていて、 秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる という和歌を思い出す。 私は何月、とかそういう綺麗に分割されているものより向日葵の咲く季節に、とか藤が見頃の時期に、と約束する方がす…

納豆の食べ方

納豆が好きになったのは最近のことである。それまではあの粘り気と匂いがどうにも駄目で、朝起きて食卓に納豆が並んでいるとゲンナリした。 だからひとり暮らしを始めて、納豆を買うことは決してしなかった。しかしなぜだか覚えていないがあんなに苦手だった…

休日のフレンチトースト

休日の朝は時間がゆっくり流れる。だから、目覚まし時計でなくって朝の柔らかな日差しで起きてもいいしテレビの前でしばらくぼーっとしてもいいし、朝ごはんに手間をかけたりしてもいい。幼い頃の小さな贅沢で、休日にフレンチトーストを食べることがあった…